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【徹底解説】金利動向と株価の関係性 ~インフレ・デフレ、利上げ・利下げ~

いっさ

こんにちは!

日銀のマイナス金利解除が話題となっていますが、
みなさんは金利変動が株価にどのような影響を与えるのか理解されていますか?

今回は投資のための知識として抑えておきたい、インフレ・デフレや利上げ・利下げについて解説します!

インフレが株価に与える影響

インフレが進行すると、企業コストが増大し利益が圧迫されるため、株価は下落しがちです。具体的には、以下のような影響があります。

  • 原材料価格の上昇により、企業の製造原価が上がる
  • 人件費の上昇により、企業の人件費負担が重くなる
  • 金利上昇に伴い、企業の借入コストが増える

このように、インフレによりコストが増加する一方で、製品・サービスの価格転嫁が難しい場合は利益率が低下し、株価を押し下げる要因となります。

しかし、インフレ初期では一時的に以下のようなプラス影響もあり得ます。

  • 賃金の値上がりにより、個人消費が増える
  • 需要の増加により、企業の売上高が伸びる
  • 企業が製品価格に価格転嫁できれば、利益率が維持される

このように、インフレ初期では企業業績への影響が限定的な場合があり、株価は上昇する可能性もあります。

デフレが株価に与える影響

デフレ下では、物価が下落し需要が落ち込むため、企業の売上高や利益率が低下し、株価は下落しがちです。具体的には以下のような影響があります。

  • 製品需要の低迷による売上高の減少
  • 価格競争の激化による販売価格の下落
  • 賃金の伸び悩みによる個人消費の低迷

このように、デフレ環境下では企業の業績が悪化しやすく、株価を押し下げる要因となります。

一方で、優良な大手企業や生活必需品関連企業など、需要の落ち込みが比較的小さい企業については、株価の下支え要因になる可能性があります。

また、デフレにより実質金利がプラスになれば、相対的に債券の利回りの魅力が高まり、株式投資のリスクプレミアムが低下する可能性もあります。

総じて、デフレは企業業績の悪化を通じて株価に負の影響を与えますが、一部優良企業については下支え要因にもなり得ます。

承知しました。「利上げ・利下げが株価に与える影響」の部分を詳しく説明します。

利上げが株価に与える影響

利上げとは、中央銀行が政策金利を引き上げることです。利上げが行われると、以下のように株価を押し下げる影響があります。

  • 企業の借入コストが増加し、収益が圧迫される
  • 個人や企業の支出が手控えられ、企業の売上が落ち込む
  • 金利上昇に伴い、相対的に株式の投資魅力が低下する
  • 金融緩和の縮小観測から、株式市場にリスク回避の動きが広がる

利上げは景気を抑制する効果があるため、企業業績の悪化が避けられず、株価を下押しします。特に、借入依存度が高い企業や景気敏感株は影響を受けやすくなります。

利下げが株価に与える影響

利下げは、中央銀行が政策金利を引き下げることです。利下げが実施されると、以下のように株価を支える効果があります。

  • 企業の資金調達コストが低下し、収益が改善する
  • 個人や企業の支出が増え、企業の売上が伸びる
  • 低金利下で相対的に株式の投資魅力が高まる
  • 金融緩和の長期化観測から、株式市場に掛け値が加わる

利下げは景気を下支えする効果があり、企業業績への好影響が期待できるため、株価は上昇基調になりやすくなります。特に金融株や景気敏感株は、恩恵を受けやすい傾向にあります。

ただし、金利水準が一定以下になると、利下げ効果が薄れる可能性もあり、それ以上の利下げは株価にあまり影響しない場合もあります。

このように、利上げと利下げは、企業業績や投資家の投資行動を通じて、株価に大きな影響を与えます。

インフレ環境下でのポートフォリオ運用

インフレ環境下では、以下のような観点からポートフォリオを組成することが重要です。

  • 原材料価格の値上がりを製品価格に転嫁できる企業
    製造業などコスト上昇分を価格に反映しやすい企業に注目。
  • 生活必需品関連企業
    インフレ下でも需要が底堅い食品・日用品メーカーなどが有利。
  • 資産インフレへの対応
    不動産や金などの実物資産への投資を検討。
  • 銘柄の価格転嫁力や債務水準を重視
    価格決定力が高く、債務比率の低い優良企業を選別。

また、インフレリスクへの対応として、インフレ連動債や米国の物価連動国債(TIPS)なども検討材料になります。実質金利がマイナスになれば、不動産投資も有力な選択肢となります。

デフレ環境下でのポートフォリオ運用

デフレ環境下では、以下の点に留意したポートフォリオ構築が賢明です。

  • コスト削減に注力する企業
    生産性向上や合理化で収益力を高める企業に注目。
  • 需要の底堅い製品・サービスを供給する企業
    IT、ヘルスケア、公益事業など需要の落ち込みが小さい分野。
  • キャッシュフローの安定性を重視
    財務体質が健全で、安定したキャッシュフローを生み出せる企業。
  • 確定金利の債券への投資
    デフレ下では債券の実質利回りが上がるため、債券の割合を増やす。

デフレ環境が長期化すれば、リスク資産への配分を控え、より防衛的な資産配分を心がける必要があります。デフレ脱却が期待できれば、徐々にリスク資産への投資を戻していくといった運用が考えられます。

まとめ

金利の動向は、企業業績や投資家の行動を通じて、株式市場に大きな影響を与えます。

インフレ環境下では、原材料価格の値上がりを製品価格に転嫁できる企業や、生活必需品関連の需要が底堅い企業の株式が有利と考えられます。また、実物資産への投資やインフレ連動債の組入れも選択肢の一つとなります。

一方のデフレ環境下では、コスト削減に注力する企業や、IT、ヘルスケアなど需要の落ち込みが小さい分野の企業株に着目すると良いでしょう。また、確定金利の債券の比率を高めるなど、防衛的な資産配分を心がける必要があります。

利上げは企業の資金調達コストを上げ、株価を下げる要因となります。逆に利下げは企業業績を下支えし、株価の上振れ要因になります。ただし、金利がある水準を下回ると、利下げ効果が薄れる可能性もあります。

このように、金利動向によってリスクとリターンのバランスが変化するため、機動的にポートフォリオの見直しを行うことが重要となります。インフレ・デフレや利上げ・利下げの動向をしっかりと見極め、その時々のマクロ環境に合わせて投資戦略を立てることが肝心です。

いっさ

金利動向と株価の関係についてご理解いただけたでしょうか?

その時々の世界情勢に柔軟に対応して、投資先を適切に選択することでどんな状況でも資産を増やすことができます。

いっさ

某大手半導体企業勤務の社会人  仮想通貨歴5年で含み益1.5倍、株式投資始めて3か月で月10万円達成!  投資、節約、ビジネス書関連の記事を発信しています!

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